万物に片想い!!(byいわしー)

役者でプログラマーでなまけもののブログ

HATEのはなし

おはこんばんちは!

 

チクボンです!

 

このブログで劇団すらんばーの宣伝をし忘れていたことを激しく後悔…。

 

7/20,21の二日間、

劇団すらんばー第四公演『HATE』の公演がありました!

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劇団すらんばー第四公演『HATE』

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私は基本受付にいて1回だけ観劇しました!

このポスターが劇場への道にいくつか貼ってあってねー。

物騒だった(笑)

 

忘れないうちにちょっと感想を書かせてもらいます。

 

まず第一に言いたいのは、

もう一度みたい!

演劇ってなんだか自分の過去みたいにザワッと干渉してきて、本当にあったのかなかったのか分かんなくなる。そして後からザワザワくる。

 

それでも残しておきたいので感想を書かせてもらいます。

まず秋斗のまっとうに生きる辛さが一番グっときた。「ねぇ、俺の脳内見た?」ってぐらいおまおれ感あった(自分と重ねちゃうのって演劇あるある?ハジュカシハジュカシ!)。「俺が死ぬのが一番いい」って思ってるけど、それと同じぐらい「なんで俺が死ななきゃいけねーんだよ!」って思ってる。自分が嫌いで自分が好き。底辺にいる気もするし、そこら辺の奴らよりマシだとも思っている。志高いようなきがするけど何もできない変えられない。生きることに本気すぎるのはおかしい?俺が傷つくだけ傷ついて俺が死んだら全部丸く収まる。でもあいつら。あいつら。あいつら。収まっていいのか。なんで俺が。なんで俺が。なんで俺が。

 

そして奏。個人的には秋斗の横で「がんばれー!できるー!負けるなー!」って言ってる時以外はそんなにウザくなかった。秋斗にとっては奏が流されやすいのはウザいけど、自分を持たない人間の方が気が楽な面もあったと思うし、自分に憧れているのは救いの面もあっただろうけど、やっぱり奏を肯定することは自分への否定になるし、半分舐めてる面もあったと思う。奏のアリバイ作りみたいな行動。こうしてるってことはこう思ってるっていうこと。こういう時はこういうらしい。いろいろなものを見て聞いて勉強したつもりでも、ある日気づく。言ってることが全然違う。えっ?こうだったんじゃないの?そういうもんなの?あぁ、あっうんそうか。そしてだんだん分からなくなって歩き方さえ分からなくなって、だから絶対的に生きている秋斗に憧れて。

 

秋斗が死んじゃうって時に奏が自分の足で走り出して、なんも持ち合わせていなくても秋斗を止める。その時二人は依存しあっていたかもしれないけど、だけどやっぱり秋斗にとって、秋斗みたいな生き方を凄いって言ってくれる奏は生きる希望だし、奏にとっても言ってることが変わらない秋斗は生きる希望だったと思う。

 

そしてひなこ。ひなこは秋斗にとってもう一つの希望だったと思う。それは奏とは真逆の自分もこうなりたいという希望。自分もこんな風に決断できたら、こんな風に話せたら、こんな風に人を愛せたら。まるで君は僕のなりたかった人みたいだ。そんな人に抱きしめてもらえる。肯定してもらえる。でもそれで僕がまっとうな人間になれる訳ではない。まっとうな人間はまっとうな行いをしなくてはいけない。そしてひなこは、秋斗を肯定することで自分を肯定した。間違ってない秋斗、それを分かってあげられること、それを守れること、それは自分自身を守ることだった。秋斗がいなくなった今、私は私自身の力で私を肯定していかなくてはいけない。私が幸せにならないと私の今までは全部否定されてしまうから。

 

そして千尋と祐一郎。

この二人については特になし。

…っていうのはウソウソ(笑)この二人は全くの部外者という気分でいるように思えて、何も考えていないように見えるのは、周りにいやでも何かを考えちゃう人がいるから。平気な風にしてればずっと同じように時は進むんじゃないか。考えすぎでも、ほらちょっとふざければ毎回乗り越えられる。…けど本当はもうダメかもしれない。けど私たちが深刻になったらもう終わり。そして秋斗の自殺宣言。どうでもよい訳ない。でも、どうでもよい担当だったよね。私たち。いつも考えすぎちゃう仲間たちにとってのいつもふざけてるあいつらで。こんな時には全く私たちの手は届かない。私たちにはできない。だからこそ最後の奏を送り出す時の言葉は、彼らなりの精一杯の願いだったんだと思う。

 

と、まぁこの関係性がウホのウホ乗!うわー!この話好きすぎワロタの大冒険なんですけどー!!!!

 

でもあれを4回やってるって凄い。前回の『コインランドリーが世界を救う』は感情を100%出さない良さがあったけど、今回は感情をドバー!って表に出すのが気持ちいい劇で、けどそれは何回もやるのは辛いと思う。内容もきついシーンが多かったし。

本当に目の前で起きているみたいなリアルさがあったと思うし、演技が上手いって思うよりもまず先に「ウザい」とか「もどかしい」とか「面白い人だな」とか思ってしまうのは本当に演技力があったからだと思う。

 

けどやっぱ観るのもいいけどやりたくなっちゃったよね(笑)だって作品を一番読み込めるのって役者だし、それを体現しようとするってめっちゃ贅沢なことだと思う。本当はどうなんだろうって、どんな気持ちなのかなって、こういう時どうなるのかなって、自分ならどうかなとか考えて、それをそれぞれ持ち寄って、あっこうなんだって、こうだったらこうかなってまた悩む。

演劇ってえげつないくらい辛くて楽しいやつですね。

 

そしてなんだか、今回劇団のファン増えてるんじゃない?って思いました!

前に私が出た時に来てくれた私の知り合いも、私が出ていないのに来てくれたってことはもう劇団のファンやんそれ!俺はどうでもいいんですね!はいっ!

っていうのはウソで私もこの劇団のファンで、ファンだからこそ携わらせてもらうのは鼻血でそうなくらい嬉しいことなんですよ。役者なんぞする時は鼻血枯渇問題勃発つる訳ですよ。だからファンが増えるのは素直にメッチャ嬉しいです!

もしこれを読んでくれている人で演劇、特に小劇場の演劇を観たことない人はぜひ騙されたと思って足を運んで欲しい。騙されないか、いい意味で騙されるかのどっちかなので!ぜひ!

うーん、よく考えたらこの劇団て俺を含めて結構何人かの人生変えてるんだよね。って思うとやばい劇団だ。

…この劇団が小演劇ブームを巻き起こすとは…その時はまだ誰も知る由もなかった…。って将来テレビのナレーションが流れるかもしれないから今のうちにお客さんになってればいずれドヤ顏できるよ!続報あれば今度は宣伝します!

てな訳で!なんか書きたりない気がするけど、止まらないのでここまで!

 

いじょ!チクボンでした!

オマケ!好きなシーン列挙!

・ひなこが奏に怒鳴るところ「オメーうぜーんだよ!!!!」

・秋斗が箱をなぎ払うところ「ちょっとは俺の話も聞けよ!!!!」

・奏が走ってるところ「秋ちゃんに憧れてた!!!!」

・奏の玄関前の一人コント「あああすみません!!!」

・祐一郎と千尋のやりとり「もっと人間らしい会話がしたーい!!!」

・冒頭ガヤガヤシーンのガヤガヤ感「ブオォォー!!!!」

 

ばいちゃ